富士通、栃木県大田原市に「スマホ歩数計」を用いた健康推進施策提供 | エンタープライズ | マイナビニュース
富士通は4月16日、栃木県大田原市へ健康増進支援サービス「FUJITSU ユビキタスサービス からだライフ ウォーキングサポート」を提供し、大田原市は同サービスを活用した市民の健康増進施策「ウォーキング推進事業『めざせ300万歩』」を5月より開始すると発表した。
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およそ人が日常的に行う運動としてもっとも大きく重要度が高いのは歩く事と考えられるでしょう。腹筋とか腕立てとかはしょせん部分の運動にすぎませんし、運動量が質量×距離に比例する事を考えると、扱う重量も距離もたかが知れています。そういったあらたまって運動をするよりは、一日の中で意識せずとも数十㎏の体全体を数キロメートル運ぶ歩行を重要視する方が現実的と考えられます。
以前、病院で働いていた時に看護研究として、日ごろの歩行数と筋肉量の衰えに関する研究を行いました。病院での入院生活は、上げ膳据え膳でほとんど自分で何もしなくても生活できるので、1日の歩行数が1500歩前後でも成り立ってしまうのですが、その生活を続けると特に高齢者の人は順調筋肉量が落ちていくのが分かっています。
それで、どうやれば筋肉量減少を止められるか調べたのですが、1週間に2日間程度日ごろの歩数の2倍程度を歩く日を作れば筋肉量減少を止められる事が分かりました。
看護研究では、まず統計データを集めました。結果として一日に1500歩歩く人は、ある意味一日に1500歩歩く筋肉量に最適化され、一日に5000歩歩く人は一日に5000歩歩く筋肉量に最適化されていると考えられるのですが、この歩数を毎日続けても、特に高齢者の場合は筋肉量が順調に落ちてしまうという結論がでました。
その為、どうすればその筋肉量減少を止められるかを、様々な被験者に実際に歩いてもらって調べたのですが、普段1500歩歩いている人は1週間に2日程度3000歩以上歩く日を作れば筋肉量を落とさずに済み、普段4000歩歩く人は週に2回8000歩以上歩けば筋肉量を落とさずに済むのではないかというようなデータが出たのです。
ちなみに普段3000~4000歩程度歩いている人達の中で、週2回ではなく毎日10000歩以上3ヶ月程度継続して歩いてもらった人たち(60代の高齢者)もいたのですが、その人たちは、逆に疲労が重なり筋肉量も減少するという結果になりました。皮肉なことです。
さて、歩行という運動の価値に関する事前情報はこのくらいとして、ここで紹介されている事業について考えてみますけど、なんだか古くさいコンテンツだなあというのが正直なところです。歩数で進める仮想の旅コンテンツとか書いてあり、画像の説明ではマップ画像があるので、「歩数で計算するとここまで進みました」的な感じのソフトなのでしょうけど、今ならスマートフォン内のアバターなどをリアルタイムで歩行と連動させ好きな場所に旅をさせるような事も出来ると思うのですけどね。
自分はWii Fitなども持っていますが、その中のジョギングで不満なのが、キャラクターが単に一定のコースを走るだけという単調さです。むしろ現在の主流の3DMMORPG的な画面で好きな所に行けるけど、進むには歩行をするしかない的な方が面白いと思うのですけどね。
プログラム自体はそれほど複雑ではないでしょうし、行った場所によって買えるモノが違ったりなどコンテンツ内でのコンテンツ販売などもやれば、いくらでもビジネス的に設けられるでしょうし、なにより他のゲームに比べて「健康に良い」というのは大きな売りになります。今からでもビジネス展開しても遅くは無いと思いますが、どうでしょうか?
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