リョケン、6、7月に「魅力的な宿づくり」セミナー 観光経済新聞社
コンサルタントのリョケンは6、7月、旅館・ホテル経営者、幹部社員ら対象の特別セミナーを開く。
(中略)
6月11、12日は三重県鳥羽本浦温泉・サン浦島悠季の里で実施。三重県を中心に5軒の宿を展開する同館の吉川勝也社長らが「新鮮な驚きを提供し続ける〜ISO9001の実践」をテーマに講演。リョケン研究員が「接客の心に火をつける」「理念共有で組織活性化」など四つの「魅力的な宿づくり」の方策を伝授する。
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拝見した記事内容とはほとんど関係ないのですが一般的なホテル・旅館業界の事について考えてみたので、すこし書いておきます。
一般的な庶民目線から考えると、人生において旅行というものは基本的にまれな行事であると思います。旅行が仕事の一部という特殊な事情の人を除き、平均的な収入レベルの人にとっては旅行は定期的に行うモノではないわけです。
特にいわゆる中流家庭というものが減少し、貧富の拡大が言われている現代ではなおさらでしょう。
一部の高額所得者がメインのターゲットである超高級志向のホテル・旅館なら、サービスの充実によるリピーター獲得戦略は間違ってはいないかもしれませんが、それ以外のホテル・旅館のターゲットはなけなしの金を使って極々まれに旅行をする一般庶民となります。
そのような旅行が非日常の最もたるものという人たちの場合は、同じ宿をリピート使用したり同じ旅行先を選ぶより、できるだけ色々な場所に行ってみたいと思うものではないでしょうか?
それを踏まえて考えると、サービスを充実しリピーターを増やすという戦略だけ(もちろんこれも最低ラインとして必要ではありますが)では、先細りしかけているホテル・旅館業界で生き残りを図るのは難しいのではないかと思います。
業界内で生き残りを図る一般レベルのホテル・旅館経営にとって、まず必要なのは「一回体験してみれば良さがわかる」というサービスの充実ではなく、「体験しなくても聞いただけで良さが分かる」というアピールポイントの発掘になるでしょう。
「なぜ他にもホテル・旅館がある中で、あなたのホテル(あるいは旅館)を利用しようと思わなくてはならないのか?」
この問いに対する明確な答えが必要だろうと思うのです。
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